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かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
『ブロークン・イングリッシュ』 

その名前に期待し過ぎてしまうのはすまないけど、その名前がなかったら観に行かないし。

30代独身、NYでホテルのVIP担当として働いているノラは、新しい出会いを求めるが、ことごとく失敗。

普通に面白いロマコメという感じでした。いたって、フツー。笑えるエピソードもあり、ググッと共感できる箇所もあり、ロマコメのポイントはちゃんと押さえられているかなという感じで、なかなか楽しめました。フツーにね。でも別段、この作品ならではの特別な味わいは見出せなかった気がするなぁ。だったら、ブリジョンなんかの方が断然面白いっていう話になるし、キャメロン・ディアスがイギリスでジュード・ロウに出会う物語の方が笑いも胸キュンも詰まっていたかなと。そういう類のものとは一線を画す、等身大ヒロインのリアリティのあるストーリーというのが魅力なのかと思いきや、その展開は現実的というよりは、少女漫画チックなほどに虚構の色味を帯びていて。結局、ありえないおとぎ話風になっちゃうのなら、もっと見どころと面白みのあるオハナシにしてほしかった気がした。

ノラの思いや言葉には共感できるし、好感のもてる主人公なんだけど、私にとっては映画的に魅力的なキャラクターというのではなかったな。アムールの国からやって来た情熱的なメルヴィル・プポーはそりゃあカッコいいんだけど、非の打ち所がないものだからむしろ胡散臭いというか、逆に人間的な魅力が見えてこなかった。どんなに恋心が燃え上がったのであれ、出会って間もない異国の女にサラリと一緒にパリへ行こうと言っちゃうなんて。ひょっとして彼がまたしても犯人?って思っちゃうじゃんね。死期がせまって性根を入れ替えたゲイなのだろうかとか。何らかのウラやオチがあるのかと一瞬期待したりしちゃったじゃない・・・。いえ別に、主人公の不幸を願っていたわけじゃないのだけど、あまりにも普通なロマコメなんだもん。『シーズ・ソー・ラブリー』のリメイクの方が観たいかも。

そもそも私には、恋の相手役をパリジャンにする必然性がちっともわからなかった。アメリカ人とフランス人のカップルといえば、カルチャーギャップやら男と女の心のすれ違いが最高に面白かったジュリー・デルピーの『パリ、恋人たちの2日間』のことを思い出さずにはいられなくて。コミカルにいくなら、それくらい極めてほしいところ。ブロークン・イングリッシュなんていう題名だから、てっきりもっともっと台詞や言葉にテーマがあぶり出されるような印象的なものがあると思ったのだけど、AngryとHungryくらいのもの?それから、せっかくのNYとPARISなんだから、街の魅力をもっとふんだんに映し込んでほしかった。というか、パリに行っといて、買い物したり飲んだりばかりで、美術館に行ったりセーヌ川沿いを歩いたりしないなんてさ。

やっぱり、ソフィア・コッポラは1人しかいないってことか。
映画の作りとしてはソツなくまとまっていたと思うのだけど、そもそも題材の選び方にキラリを感じないのでした。今度はありふれていないタイプのものを手がけてほしいかな。


さっき知ったのだけど、ゾエのだんな様はフランス人だそうで。彼女自身がこういう出会い方をしたとか?日本人的には、プポークラスのステキなフランス人男性に出会ったそばから熱いアプローチをされるなんて、絶対ありえーん、って感じなんだけど、ゾエ的には、リアルなエピソードだったとか?

ハンガリーの『反恋愛主義』もこれまた主軸ストーリーが似たようなものでした。もっと迷走するけど。

by CaeRu_noix
(2008/12/23 22:45)
CINEMAレヴュー
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