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児島 未散_ベストフレンド 


今回紹介するのは、児島 未散が1985年にリリースした1stアルバム『ベストフレンド』です。宝田 明の愛娘のデビューに際し全面的にバック・アップしているのが松本 隆と林 哲司の二人。アルバム収録曲全11曲が作詞:松本 隆、作曲:林 哲司のコンビ作品ということで、林 哲司フリークの私としては見逃せないアルバムになっています。
このアルバムがリリースされた当時、実は児島 未散に関しては全くのノーマーク。こんなアルバムがリリースされていたこと自体知りませんでした。2001年に発行された「林 哲司全仕事」という本で児島 未散とこのアルバムの存在を知り、いつか聴いてみたいと探し続けていました。先日やっとBOOK OFFの250円コーナーで見つけることが出来ました。諦めずに粘り強く探せば見つかるものですね(笑)

竹内 まりやのデビュー時のようなアイドル寄りのポップス系歌手というイメージを軸に、キャンパス・ライフを謳歌する当時の児島 未散にぴったりな粒揃いの楽曲を、松本-林のコンビが書き上げています。しかも夏をイメージさせる爽やかな曲が多く、今頃から初秋の頃まで楽しめるアルバムに仕上がっています。
残念ながらCDにはミュージシャン・クレジットが記載されていませんが、松原 正樹が6曲、新川 博が5曲のアレンジを手掛けていますので、当時の腕利きが集められているのは間違い無いでしょう。

『児島 未散 / ベストフレンド』
01. オーシャン・ブルー
02. 学園祭
03. サンセット・ブールバード
04. 週末のイエスタディ
05. BEST FRIEND
06. 蜃気楼(ミラージュ)
07. セプテンバー物語
08. プリテンド
09. テレフォン
10. 海のリトグラフ
11. 逢えるかもしれない

アルバムのラスト曲「逢えるかもしれない」のエンディングのメロディーをプロローグとして使い、アルバム自体がエンドレスで続いているような面白い効果をもたらしている01。プロローグが終わると松原 正樹のギターが炸裂する夏向けのアップ・テンポなナンバーへ変わっていきます。爽やかなコーラスが魅力的な曲で、コーラス・アレンジを手掛けているのは、私の同年代の方なら「いつのまにか君は」でお馴染みの浜田 良美です。オメガトライブにも通じるSummer City Popナンバー。

典型的ガールズ・ポップ・ナンバー02。イントロはフィリー・サウンド風ですが、後は打ち込み系のキャッチーなポップ・ナンバーになっています。新川 博がアレンジを手掛けています。

松原 正樹のギターの音色がまさにサンセットの雰囲気を醸し出すバラード・ナンバー03。松原 正樹らしい爽やかなアレンジが光る1曲です。林 哲司ならではのメロディアスなバラード曲と言えるでしょう。

スロー・バラード・ナンバー04。児島 未散の場合、テンポのある曲よりもバラード系の方が聴きやすい気がします。単に歌が未熟だということですが、それでもバラード系の方が聴きやすいですね。

新川 博のアレンジが秀逸なCity Popナンバー05。この手のミディアム・ナンバーを書かせると林 哲司は本当に上手いです。アルバム・タイトル曲だけあってなかなか良い曲です。こういうアレンジの曲を聴くと本当に心が和みます。

渋いバラード・ナンバー06。林 哲司の本領発揮といった感のあるメロディーが印象的です。もう少し歌に表現力があればもっと良くなったでしょうが、1stアルバムでもありますし仕方無いかも知れませんね。良い曲です。

まさに竹内 まりや路線を継承しているかのようなポップ・ナンバー07。アイドル系のシンガーが歌っても似合いそうなキャッチーなメロディーと軽やかな新川 博のアレンジが光る1曲です。

しっとりと聴かせるバラード・ナンバー08。明るい曲調よりもどこか翳りのある曲調の方が、児島 未散の歌声には似合っている気がします。聴くほどに魅力的に感じる、そんな1曲ですね。

ドライブ感溢れる松原 正樹のギターがたまらない09。絶妙なギター・カッティングもいかにも松原 正樹らしいです。メロディーも好きなんですが、ともかく松原 正樹のギターに耳が傾いてしまうナンバーです(笑)

軽やかなポップ・チューン10。林 哲司ならではのポップなメロディーが印象的です。

林 哲司の書くバラード曲にはドキッとさせられる時が多いのですが、この曲もそんな1曲でした。サビのメロディーのインパクトの強さは流石です。曲の終わりに全く違ったメロディーのエピローグがあり、これが冒頭のプロローグに繋がっていきます。変わった構成の曲です。

アルバム収録曲は粒揃いで良いアルバムだと思うのですが、児島 未散のヴォーカルの弱さが気になります。声質は悪くないのに、表現力が乏しいことや抑揚の無い一本調子の歌い方なのが非常に残念です。1stアルバムということを考慮しても、もうちょっと歌は頑張って欲しかったなと思います。特に歌の未熟さを感じる曲が2〜3曲程度なだけに余計残念です。
それでも林 哲司ワールドを満喫出来るアルバムで、林 哲司フリークにはぜひ聴いて欲しいアルバムです。私にとっては続けて何回も聴きたいというアルバムではないのですが、ふとした時に聴きたくなるアルバムで、これから秋までの間活躍してくれそうなアルバムですね。

by kaz-shin
(2008/05/18 0:52)
CITY POP / J-AOR系
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