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エネルギー、癒し、そして意識
魔女 


正確な記録はありませんが、
中世から近世にかけて、少なくとも3百万から5百万人の女性が
拷問の末に、焼き殺されました。

理由は、彼女たちが「魔女」であるというものでした。

これは多くのユダヤ人犠牲者を生んだホロコーストと並ぶ、
人類史上最も深い闇ですが、
ホロコーストが世界中の人に知られているようには、
この事実は知られていません。

女性が魔女とされる理由は様々でした。
動物に対して愛情を注ぐ。時にこれだけで、魔女とされるに十分でした。
あの人は、森を、野原を一人で歩いていた。
あの人は、薬草を摘んでいた。
たったこれらのことだけで、
女性は決して無罪になることのない、裁判にかけられました。

なぜそのようなことが、平然と行なわれていたのでしょうか。

その背後には、人間のマインドとエゴの課題が存在しています。
これは、魚座の時代、この2000年間の課題でもあります。

マインドとエゴは、鉄のかたまりを月面まで送ることができた反面、
その存在を確立するために、「女性性」を徹底して押さえ込んできました。

女性の力は、いのちとつながることの出来る力。
一方のマインドやエゴは、根無し草のようなもの。
いのちの前では雲散霧消のごとくに消えざるをえない。
少なくとも、その土台が激しく揺さぶられます。

だから、マインドとエゴは女性が力を持つことを恐れます。

しかしながら、この恐れは無意識であるので、
自分でもわけもわからず、何らかの理不尽な理由を付けては、
女性性を押さえ込もうとするのです。

魔女狩りがホロコーストほどに世に知られていないのは、
いまだ女性性を犠牲にしていることに無意識だからです。
女性性を犠牲にしていることに無意識な目は、
魔女狩りを見つめることが出来ません。

幸いなことに、今の時代は、
女性性を生きても、火あぶりにされることはありません。
しかしながら、まだまだ一人一人の中では、
女性性は押さえ込まれているのです。
その女性性を一人一人が生きること。
これがとても大切なことです。

21世紀は女性の時代と言われています。
しかし正確には「女性性」の時代だと思います。

男性の中にも、女性性は存在してます。
男性も女性も、自分中にある女性性を生きることが、
失われたバランスを回復することが、
大切なのです。

女性性が皆の注目を集めてきている事例を、
いくつかご紹介しましょう。

まずは、男性の中の女性性。
これを見事に生きているのが、宮崎駿監督です。

監督の作品は「女性」の主人公が圧倒的に多いでしょ。
あれは、監督の中の女性性が形となっているのです。

監督の作品に出てくる「悪者」は、
いままでの勧善懲悪的な悪者ではない。
どこか憎めない部分を持っている。

また、誰かを殺すことなく、戦うことなく、
問題が解決される道を模索している。

これらは、女性性がもたらす智慧です。

この監督の作品が世界で認められていることは、
女性性が認められていることでもあります。

女性性を欠いた精神の貧しさは、
国会における証人喚問を見ればよくわかるでしょう。
出てくるのは男性ばかり。
女性性を失った男性です。
ただ忘れてならないのは、
問題が彼らの中だけでなく、
自分の中にも存在しているということです。

もう一つの事例。
それは「料理研究家」。

これって、最近の言葉でしょ。
調理人(シェフ)とは違うのです。
調理人は仕事として、料理を作っていますが、
料理研究家は生活現場から離れることがない。
調理人が家でも料理を作っているかというと、
ほとんどの人が作っていない。
調理人は圧倒的に男性が多いのに対して、
料理研究家は圧倒的に女性です。

その中でも代表選手と私が思うのは、
栗原はるみ[外部リンク]さん。完全に魔女です。
素晴らしい魔女です。

彼女は、いのちとつながる力がすごいので、
多くのインスピレーションがあるのだと思います。
食材が、彼女にレシピを教えてくれるのでしょう。
どんなに有名になっても、
生活現場を離れることのない彼女の中で、
女性性は豊かに根を張り、力強く花開いているようです。

さらに、もうひとつの事例。
いままで押さえ込まれていた女性性が、
ようやく解放されてきたとき何が起こってくるか?

「熟年離婚」です。
魔女たちの反撃といったところでしょうか。

ただ、単なる反発や別離は、本当の課題の解決にはつながりません。
私たちの人生にとって大切なのは、
何を否定しかたではなく、
何を受け入れたかです。

宮崎駿監督の作品が教えるように、
自分を殺すことなく、そして相手も殺さない中に、
なにか解決を見いだしていくのです。

栗原はるみさんの智慧が教えてくれるように、
その解決の道が私の頭の中になくとも、
いのちが必ず語りかけてくれるのです。

そのときにこそ、私たちは内なる女性性を
生きることが出来るのです。

そのとき私たちは、自分のいのちをイキイキと生きるのみならず、
亡くなっていった何百万もの魔女の無念さの闇に、
僅かながらも、安らぎの光を照らすことが出来るのです。

by yoji_iwata
(2005/12/15 18:49)
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