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本石町日記
この世界的大調整の捉え方=人それぞれであろうが… 

 G7が終わった。金融危機を払しょくするには力不足との印象もあるが、各国とも足並みが揃うかは別にして、金融システムの崩壊を防ぐ手立てはそれなりに講じる構えにはあるので、マーケットの悲観暴走も徐々に終息していくと期待したい。もっとも言わずもがなだが、マクロ経済の悪化はこれからで、その深さと期間は見通し難い。また、通常の不況が深くなるだけなのか、最終的にドルを機軸とする管理通貨制度の見直しまで突き進むのか、これまた不透明である。
 これから起きることをいろいろ考えるのだが、人間はベクトルの中で生きているので、経済下向きに関する様々な思考は心を暗くさせるものである(苦笑)。まあ、厭債害債さんの「ひとつのたとえ話[外部リンク]」にもあるように、物質的に豊かになった段階から貧乏化するのは精神的には辛い。ふと、若い頃を思った。転職を重ねていた20台の頃である。当時は政治・経済に全く関心がなく、食うための仕事に従事し、基本的には展望を考えない人生を過ごしていたので、世界経済がどうなろうが知ったことではなかった。第二次石油ショックとか、バブルとかあったが、詳細は今の仕事に就いてから分かったことであり、その当時は何の実感もなかった(無知なる強さ&若さの無謀)。
 金融・経済をウォッチする職に就いて20年余り。私事であるが、最近50の大台を通過した。職業上、金融・経済の危機的状況には何度が遭遇したが、今回の危機は最大である。記者冥利に尽きるとは言え、住宅ローンを背負って家計バランスシートが肥大化している状態で、この世界的な危機に直面するのは、下手すると家計バランスがチャラになるリスクもあり、人生終盤戦の身としては勘弁してくれ、という思いもある。
 私自身は今さら20台のあの頃には戻れないのだが、経済の大調整をどう捉えるかは人それぞれであるにせよ、若い方々にはチャンスであるかもしれない。既存勢力はかなり一新される可能性があり、復興期には精神的にも体力的にも若い方が圧倒的に有利であるからだ。世界で失われる富が帳簿上でどの程度になるのか分からないが、天文学的であるにせよ、所詮は帳簿上の喪失に過ぎない。これほどの喪失は大戦に匹敵する打撃かもしれないが、現実の大戦とは違って産業インフラが物理的に破壊されたわけではない。
 バブルで無駄に膨れ上がった経済が調整しても、世界人口60数億人の実需は残る。人々の金銭欲(投資欲)が健在であるなら、それを満たすために金融はまた栄えるだろう。願わくば、もう少し賢明になっての復活が望ましい。総悲観の中に強気が生まれることを信じたい。
 ところで、ご覧になった方も多いと思うが、切り込み隊長のこのエントリー[外部リンク]はお勧めです。ご一読を。

by bank.of.japan
(2008/10/13 22:18)
経済
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