KEIの東京食道楽

ロンフウフォン
タクシーで再確認してもらったところ、丁度 店の前につけてもらえた。確かに、普通の街の電気屋の2階にあり、初めて訪れるには、わかりにくい店だ。
予約の名前を告げると、出入り口に近い、4人席に案内された。照明がやや薄暗い店内に、目立つシャンデリア。ペタンコの絨毯。ソファは座る場所には布が掛けられているけれど、布と布の間から汚れが目立つ。壁もシミのようなものが見られた。妖しい雰囲気という形容詞は当てはまらない気がした。マスコミの事情はわからないでもないが、かなり誇張して紹介しているものが多過ぎる。
一皿目は「根イモと赤ピーマンの煮込み 冷菜」。中華というより田舎の懐かしい味に思えた。
二皿目は「ピータン豆腐」。付け合せは日によって変わるらしいのだが、この日はフキノトウを揚げたものを二つ割りにしたものだった。豆腐の上にピータンの裏漉したものがかけられていて、甘みがあり、美味しい。
三皿目は「蚕豆と小白菜の軽い煮込み」。蚕豆を荒く裏漉して、白菜にかけてある。蚕豆の香りが良く、舌触りもおもしろい。
四皿目は「芽キャベツとアスパラの炒め」。揚げた野菜をじゃこ醤油で炒めたもの。野菜の甘みがよく出ている。
五皿目は「葉タマネギと筍の炒め」。これも野菜の甘みがよく出ている。
六皿目は「帆立の中華香辛料煮込み」。注文の際、本日はメニューにないと言われていたので諦めていたのだが、材料があったそうで供してくれた。スープだけだと強すぎるのだが、帆立と一緒に食べると、帆立の甘みが引き立てられて美味しい。月桂樹、陳皮、八角、肉桂、クミンシード、唐辛子などが使われていた。
七皿目は「黒酢のスブタ」。豚肉のみのスブタだ。黒酢は効いているし、美味しいのだが、何か物足りない。
八皿目は「浜防風のおこげ」。浜防風の鮮度が悪いように感じられた。餡の味は優しい醤油味。
九皿目は「京菜と山伏茸の汁そば」。昔懐かしい「支那そば」を感じる一品。
十皿目のデザートは「杏仁豆腐」と「金柑の甘煮」。「杏仁豆腐」はフルーツもシロップもないシンプルな一品。「金柑の甘煮」はさっぱりした甘み。
こちらの紹興酒は「龍圓」のものくらい美味しかった。中国茶も四種類出してくれたのだが、後の二種類の「烏龍茶」と「ジャスミン茶」しか覚えていない。烏龍茶は横浜中華街の「聘珍樓」の冷たい烏龍茶が今まで飲んだ中国茶の中で一番美味しかったのは忘れられないだろう。
全体的に中華料理を食べている感は少ない。野菜中心で、油も少なく、ヘルシーな料理だ。素材から考えてみても、決してリーズナブルとは言えない。優しいほっとする味だが、「また来たい」と強く思う気持ちにはなれない。マスコミの期待させすぎが、がっかりする気持ちを大きくさせてしまった感は拭えない。まずくはない。むしろ厭きない味だとは思うのだが、なぜか残念だ。デートには向かない店だとも思う。
KEI
ホームページの「東京食道楽記(極上の味を求めて)」では、男女二人が、それぞれの視点から、食べ歩きの原稿を書き上げております。興味のある方はご覧になってください。
http://www18.ocn.ne.jp/~gokujyou/
by gokujyounoazi
(2006/03/01 1:12)
中華
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