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雪に燃える花
一斉に咲く花々の季節 

北国にもようやく春が訪れました。
庭のカタクリは咲き終わろうとしていますが、貞子の暮らした岩根沢はいまごろから一面に咲くのでしょうか。といっても桜は急にほころび、月の山にはまだ真っ白な雪があるのに、これからは菜の花・桜桃の花・林檎の花・桃の花とつぎつぎに咲く花に感嘆の声をあげるばかりです。

庭のカタクリ(堅香子)



美しい春の来る村

日塔貞子

明るく谷間をうずめて 光のそよぐように
雨ふり花や堅香子の花の咲く
静かな山の村があるのだという
美しい春の来る村があるのだという

そういう谷間に窓を展いて
私たちの暮す小さな家を建てよう
林のなかではいつも小禽がないていて
そよ風と幸福の入ってくる家を建てよう!

日ごと平和な勤労に汗する村の
慎ましい生活のよろこびに浸っていよう
可愛らしい花をたずね摘みながら
いそいそと散歩から帰ってこよう!

もうじきに 雨ふり花や堅香子の花は
あるがままに谷間をうずめて咲くだろう
美しい春の来る村に咲きあふれるだろう
私たちの希いにも明るい光を放って咲くだろう


日塔夫妻が暮らした岩根沢三山神社の台所から眺めた景色

この詩は貞子の心からの希いを詠んだものではないかと思います。
小さな家さえも建てることができなかった新婚時代。体の不調で家事も満足にできなかった口惜しさ。花を摘みながらの散歩もできはしなかったのではないかと思うのです。ただ、やさしい人々と自然の移り変わりが彼女の心をいたわり、生きる支えだったのではないでしょうか。

昭和59年山形出身の作曲家、服部公一氏が貞子の遺稿詩集『私の墓は』より6つの作品を選び、女声合唱組曲「美しい春の来る村」を作曲し、演奏を貞子の母校である山形西高女声合唱団に委嘱、県民会館で披露されました。ほかの5曲は「夜明け」「秋の口笛」「夏逝く日」「冬の朝」「私のうたは……」。

6月に寒河江市立図書館で「日塔貞子展」が開催されます。詳しいことが決まりましたらこのブログでお知らせします。

貞子とは関係ないのですが、ちょっと長念寺の境内にある長岡観音をご紹介します。今年は子年にあたり12年に一度の「最上三十三観音子年連合御開帳」が5月1日から10月31まで開催されます。四国八十八ヶ所・坂東三十三ヶ所・秩父三十三ヶ所を参拝された巡礼の方が次に参拝に訪れる観音様です。長念寺では4月17日に護摩供養をして開帳行事をし、5月1日に一斉御開帳行事をします。
全国のブログを見ている方々、いろいろな準備・整備などで更新も遅れてしまいましたが、巡礼にいらっしゃったときはどうぞお声をかけてください。

十六番札所  長岡山 長念寺の護摩供養

■■最上三十三観音ホームページ■■[外部リンク]

by outoukakai
(2008/04/29 5:49)
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