Viento desde Borinquen

実家のレコード(1) マイルス・デイビス
用事で実家に行きました。用を済ますとふと
父親のレコード・コレクションの事を思い出した。
物心ついた幼稚園の頃からレコードをターン・テーブル載せ遊んでたのはうっすら覚えている。

自分で初めて買ったレコードはビートルズだったかクリームか、はたまたジャクソン5などのLP/アナログ盤だったかだけど、親父のレコードはSPからLPまで色々。
SPは150枚くらいか。大学の頃集めたものらしい。
幼稚園の頃何を聴いてたのかよく覚えてないが、それでも好きだった2-3枚は覚えている。たしかSP盤。
でも、曲目は当然覚えてない。
盤の解説にあった絵や写真が頭にあるのです。
ということで果たして何を聴いてたのか?100年ぶりに掘り返して見ることにした。
◆◆◆
覚えてるのは、まず楽器を吹いたり弾いたりしている絵のやつ。結構好きだった記憶あり。ラッパの音してた記憶にあるんだけど。

うーん、
これだよ。たぶんこれだ。この絵だよ。
ああ
メトロノーム・オールスターズだったのかぁ・・。
早速かけてみる。うーん、これだ。

メトロノーム・オールスターズはアメリカの音楽雑誌「メトロノーム」誌の1949年から人気投票でのトップ・ミュージシャンを集めたオールスター・バンドの録音があるのです。これは1950年のもの。まだ自分が生まれるずっと前のものを聴いてたんだなあ。(写真はスタンゲッツとマイルス)
(解説を読みたい方はここをクリック)[外部リンク]
解説を見るとこんなメンバー。
ジョージ・シアリング (p),スタン・ゲッツ (ts), マイスル・ディビス (tp), サージ・チャロフ (bs), リー・コニッツ (as), ジョン・ラポータ (cl), マックス・ローチ (ds), ビリー・バウアー (g), テリー・ギブス (vib), カイ・ウィンディング (tb)
記憶に残ってたラッパは
マイルスだったのね。
リー・コニッツとのソロもカッコいい。
シアリングも素晴らしい。タイミングは
『クールの誕生』の後
、『ディグ』の前。50年当時の「クール・ジャズ」の人気の分かるメンツですね。
マイルス・デイビス "Coolの誕生"よりBoplicity (1950)を聴く。[外部リンク]
マイルス・デイビス at Montreux ”Boplicity" (1991) を見る。[外部リンク]
◆◆◆
次に覚えているは
サングラスのおじさんの写真。これはアタリがついていた。
ジョージ・シアリング。ということで、見つかりました。
George shearing Quintet
"Jumping with symphony Sid"と"Don't Blame me"のカップリング。
YouTubeでジョージ・シアリングのSwedish pastryを聴く[外部リンク]
シアリング・サウンドだなあ。これ好きだったのかぁ。ぜんぜん覚えてない。
(解説を読みたい方はここをクリック)[外部リンク]
メンバーはGeorge Shearing (p), Chuck Wayne (g), John Levy (b), Denzil Best (ds), Marjorie (Maggy) Hyams (vib)とおなじみの編成。
シアリングの演奏は、一聴すると耳に心地よく、また人気があったせいかなんだか軽く見られてるけど、ハーモニーの響きがとても面白い。

この秘密を教えてくれたのが
加藤総夫さんの本
『ジャズ・ストレート・アヘッド』だ。加藤さんは今はお医者さんとなり脳、神経科学の研究の第一人者で、ジャズの本は書かれていないのだけれど、自分が知っている頃は、某大学のフルバンを率い、ばりばりピアノを弾かれていた。
その著書の中の「ジョージ・シアリング論」は、プレイヤーで、かつ耳が良くないと書けない文章で目からウロコだった。
「シックッスド・ライン・ボイシング」「4ウエイ・クローズド・ボイシング」「メカニカル・ボイシング」と後で理屈される、ビッグバンドでの編曲手法をピアノ・小アンサンブルに移し変えたシアリングのアイディア、そしてそれが
ビル・エバンスはもちろん、
ハンコックや
ジョー・ザヴィヌル/ウエザー・リポートの響きに繋がっている事に気づかされたのです。
なんで、自分はああいう響きが好きになったのか?というのは、実はこのシアリングのSP盤の幼児体験もあるのか?と今回しみじみ。

あと、メンバーの
Denzil Bestは作曲にも優れたドラマー。彼の曲で好きなのは、
トミー・フラナガンの名盤『
Eclypso』の二曲目、その名も「
Denzil's Best」。
ジョージ・ムラーツのベースが奏でるテーマはとても魅力的。
Denzilはブラシワークの上手さが有名だが、このフラナガンの盤では
エルヴィン・ジョーンズがこれまた刺激的なプレーを聴かせてくれている。
この曲は今でも楽器を触ると演ってしまう曲。これもDenzelの刷り込みがあったと言えるのかなあ?

さて、このSP盤の
「ジャンピング・ウイズ・シンフォニー・シド」は
レスター・ヤングのポピュラーなブルース。
タイトルの"
シンフォニー・シド"はNYの有名なDJ。
シドは40年代からジャズの人気DJとして活躍したが、ラテンへの関わりへと傾き、60年代後半のNYラテン、サルサへと繋がる。

だから
ジョー・バターンもこの「ジャンピング・ウイズ・シンフォニー・シド」を演ってたりするのだ。
ジョー・バターン "jumping with Symphony Sid"を聴く[外部リンク]
しかし、こういいラテンつながりも幼児体験として刷り込まれてたって事?
いや、ラテンの音盤もあったはず。
音楽の幼児体験への旅は続く。
続く
by mofongo
(2008/04/27 22:00)
Musica
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